<大学生殺害>知人の男、起訴内容否認 広島地裁初公判

gerila

2017年09月04日 17:14

 広島市安佐南区で2015年6月、広島修道大4年だった佐藤裕樹さん(当時24歳)がインスリン製剤を投与されるなどして殺害された事件で、強盗殺人と詐欺の罪に問われた知人の無職、山本勝博被告(44)=広島県安芸高田市=の裁判員裁判の初公判が4日、広島地裁(安藤範樹裁判長)であった。山本被告は「殺意などはなかった」と起訴内容を否認した。

 起訴状によると、山本被告は15年6月、佐藤さんの自宅で、株式購入名目でだまし取った100万円の返済を免れるため、佐藤さんに多量の睡眠薬などを服用させ、インスリン製剤を注射。湯を張った浴槽につけて殺害し、現金9万円を奪ったとされる。

 検察側は冒頭陳述で、山本被告は転落事故の後遺症で体の痛みを訴えていた佐藤さんに、殺害を前提に「痛み止め」などと称して薬物を投与したと主張。弁護側は「100万円は被害者が自ら渡した。薬物投与は厳しい返済の請求を乗り切るためで、殺害の意図はなかった」などと反論した。判決は26日の予定。【東久保逸夫、竹内麻子】


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